まず結論から
- 九州大学病院の耳鼻咽喉・頭頸部外科の案内には「初診の方は医療機関からの予約、および紹介状が必要です」と書かれています。本人が電話で初診の予約を取る経路は案内されていません。
- 病院全体の初診案内も、原則として医療機関からの紹介・予約制で、まずかかりつけ医にかかり、そのかかりつけ医から初診患者専用の予約センターへ申し込む順路になっています。
- 紹介状を持っていないと、治療費とは別に定額負担として医科7,700円が必要になり、紹介状が無いと受診できない診療科もあると書かれています。
- 診療案内に並ぶ専門の枠に「吃音」を冠したものは見当たらず、「吃音外来」という呼び名が公式に出てくるのは病院からのお知らせのほうです。名前が見つからないことは、その診療が無いことと同じではありません。
- 入り口の型は施設ごとに違います。本人が予約センターで専門外来の予約を取る型の窓口もあります。
ただし、ここに書けるのは「2026年8月30日に取得したページにそう書いてあった」というところまでで、いま外来が開いているかどうかや、曜日・費用の最新までは保証できません。外来担当医表そのものにも、記載があっても変更になる場合があるので受診前に電話等で確認してほしい、と書かれています。
公式サイトを開いても「吃音外来」の名前が見つからない
施設名と「吃音外来」を並べて検索し、病院のページにたどり着いても、診療案内に同じ名前が並んでいるとは限りません。そもそも「大人の吃音を診てくれるところ」を探す段階で止まってしまう、という声があります。
まだ正式な診断を受けていない当事者の声(もうすぐ44歳・小学校高学年からの話しづらさが30年以上/個人ブログ note)
特に成人の吃音を診てくれる耳鼻咽喉科ってなかなか見つからない。受診したとしても「気持ちを落ち着けるお薬を出しましょう。」とか、精神面の問題で片付けられるんじゃないか?診断してもらえないんじゃないか?
ずっとそんな風に考えていた。
小学校高学年から始まった話しづらさと30年以上つき合ってきた書き手が、もうすぐ44歳という年に、初めて受診に向けて動き出したときの記録です。自分の話しづらさも吃音だろうとずっと思ってきたけれど、正式な診断を受けたことはない——そう書いたあとに続くのが、この一節です。窓口が見つからないという心配と、見つけても取り合ってもらえないかもしれないという心配が、二重になっています。そして、そのどちらも解けないまま30年以上が過ぎていました。前者については、診療の側からも「受け入れ先が少ない」という報告が出ています。
出典: 私の『話しづらさ』に名前を!|吃音外来 受診への道のり その1(note)(台帳: V0253)
九州大学病院の場合、「吃音外来」という呼び名が公式に出てくるのは、診療案内ではなく病院からのお知らせのほうです。2025年10月8日に掲載されたお知らせには、耳鼻咽喉・頭頸部外科の医師について、専門は吃音をはじめとした音声言語医学であること、自身も吃音の当事者であること、そして九州大学病院など福岡県内2か所で全国的に珍しい「吃音外来」を開いていることが書かれています。ただしこれは受賞の告知であって診療案内ではないので、対象年齢・予約方法・曜日・費用は書かれていません。
一方、同じ病院の耳鼻咽喉・頭頸部外科の外来担当医表(ページ最終更新 2026年8月1日)を見ると、再診の欄に並ぶ専門の枠は、耳外来/めまい・顔面神経/気道外来/鼻・一般・アレルギー外来/腫瘍外来/音声・嚥下外来 の6つで、「吃音」を冠した枠は見当たりません。外来担当医のご紹介のページでも、この医師の専門分野は「音声言語医学」と書かれています。診療案内は診療科と専門の枠で書かれ、「吃音外来」という呼び名は広報の側で使われている——検索した人が探しているものを公式サイトで見つけられないのは、この食い違いのためです。
窓口そのものが少ないことも、実際に報告されています。久留米市の耳鼻咽喉科診療所が2017年9月から全年齢を対象に吃音の診療を始めた4年間の報告では、2021年8月までに239例の新規来院があり、市外・県外からの来院も増えたとしたうえで、吃音で困っている患者が多い一方で受け入れ先が少ないことが分かった、と結論しています。1つの診療所の実績にもとづく著者らの結論で、全国の窓口の数を数えた値ではありませんが、探しても見つかりにくいという体感の裏づけにはなります。
電話をかければ、その日に予約が取れるのか
窓口の見当がついた次に来るのが「予約」です。ここで、多くの人が持ってきた前提が一度崩れます。
40代半ばの当事者の声(吃音歴30年近く・高齢者福祉の相談員/個人ブログ note。受診先の病院名は原典で伏せられている)
「当院の規模的に、紹介状がない初診は自己負担額が高額となります。
先に近隣のクリニックで、紹介状を書いてもらえるか聞いてみてくださいね。」
親切にアドバイスをいただいた。
制度としては知っていたから、初診費用が高額になることも覚悟していたけれど、
せっかく提案をいただいたことだし、一旦クリニックを探してみることにした。
正式な診断を受けようと決めた書き手が、病院を探すところから書き起こしている記録です。インターネットで、住んでいる都道府県名に「吃音 外来」を足して検索すると、出てきたのはほとんどが子ども向けだった。検索語に「成人」を加えて、ようやく近隣の都道府県で2か所を見つけ、そのうちの1つに電話をかけたところ、返ってきたのがこの案内でした。電話で返ってきたのは、予約が取れるか取れないかの返事ではなく、先に別のところへ行ってほしいという順路の案内でした。九州大学病院の公開されている案内も、これと同じ形をしています。
出典: 吃音外来に行ってみました!受診体験記|吃音×社会福祉士(note)(台帳: V0252)
九州大学病院の耳鼻咽喉・頭頸部外科のページには、基本概要として初診日は火・木、再診日は月・水・金と書かれ、そのすぐ下に「初診の方は医療機関からの予約、および紹介状が必要です」と書かれています。外来担当医表にも同じ一文が繰り返されており、初診の枠は診療科をひとまとめにした1行で「午前のみ」となっています。
病院全体の初診案内は、その順路をもっと具体的に示しています。原則として医療機関からの紹介・予約制で、まず「かかりつけ医」を受診し、そのかかりつけ医が初診患者専用の「予約センター」へ初診の予約を入れる、という流れです。かかりつけ医が初診予約申込書と診療情報提供書を送り、病院側が予約報告票と受診予約票を返す。患者本人がするのは、受け取った受診予約票・紹介状などを持って、受診当日に総合案内で初診受付をすることです。
同じページの注意欄には、紹介状を持っていないと治療費とは別に定額負担として医科7,700円が必要になること、紹介状が無い場合は受診できない診療科があること、そして医科の再診でも1年以上あけて受診する場合は初診の扱いになることが書かれています。曜日も金額も、2026年8月30日に取得した時点の記載です。
そして、この「電話をかける」という工程そのものが、吃音のある人にとって軽くないことも報告されています。米国で吃音のある成人16人を集めて行われた聞き取りの研究では、受付の職員と電話で話すことがとくに強い抵抗の原因になっていた、と報告されています。同じ研究では、電話で予約を取るときに家族や職場の人に代わりに掛けてもらう、という対処も語られていました。参加者は吃音の大会で募られた16人で、著者ら自身がその偏りを限界として挙げています。かかりつけ医の側が予約センターへ申し込む形は、そもそも案内されている順路そのものです。電話が負担なら、自分でかけずに済む道が最初から用意されている、と読み替えることもできます。
紹介状は、どこでもらえばいいのか
「紹介状が要る」と分かっても、次は「では、どこにかかれば書いてもらえるのか」で止まります。地元の医療機関が吃音を専門にしているとは限らないからです。
当事者本人の寄稿(石黒栄亀・研究職/NPO法人日本吃音協会のメディア)
数日後、その先生から直接スマホに電話がありました。
「自分の後輩に、吃音外来をやっている医師がいる。話したらそちらに繋げてもらって構わない」ということでした。
3か月の予約待ちの後、特急列車に乗って自宅からやや離れた都市の病院へ出かけました。
電車をさらに乗り継いで、病院で受付を済ませ、吃音外来の前で静かに待っていました。
大人になって症状が重くなった研究職の当事者が、自助団体のメディアに実名で寄せた手記です。会議で語頭の繰り返しが止まらなくなったあと、通っていた心療内科では薬が変更されましたが結果は変わらず、「私は吃音の専門家ではないので、耳鼻咽喉科に診てもらってください。」と言われます。その足で以前かかっていた耳鼻咽喉科へ向かうものの、そこでも専門外だと言われる。会計を済ませて出ようとしたところで受付に呼び止められ、後で連絡すると伝えられた——その続きが、この場面です。専門でない医療機関がいったん受け止め、そこから先へ渡す。幼児の吃音についての記述ですが、そうした連携が要ると国の機関の解説も述べています。
出典: 大人になり悪化した吃音「先生、私はこのままなんですか?」(HAPPY FOX/NPO法人日本吃音協会)(台帳: V0093)
「幼児吃音臨床ガイドライン」の公開を伝える国立障害者リハビリテーションセンターの解説は、吃音の専門家はすぐには増やせないという前提のうえで、現状では一般の相談・診療機関が吃音の詳しい説明や、できれば経過観察も担当し、必要を見極めて治療施設に紹介するという連携を行うことが必要だ、と述べています。これは幼児の吃音についての記述なので大人にそのまま広げることはできませんが、最初にかかるところと専門の施設は別でよいという考え方は、紹介状の順路とそのまま重なります。
紹介という経路が実際に増えている、という報告もあります。先ほどの久留米市の診療所の4年間の報告では、吃音の診療を始めた当初はインターネット経由が半数以上だったのが、他機関からの紹介や家族・知人の紹介が増えていったとされています。同じ報告は、医師と言語聴覚士が協力して切れ目のない吃音の支援体制を続ける必要があるだろう、と結んでいます。
⚠ 入り口の型は施設ごとに違います。国立障害者リハビリテーションセンター病院の成人吃音相談外来は「初診専用の外来です。受診希望の方は予約センターで当専門外来の予約を取った上で受診をしてください」と案内しており、こちらは本人が予約を取る型です。九州大学病院の手順を、そのままほかの施設に当てはめないでください。
予約が取れるまで、どれくらい待つのか
紹介状が用意できても、すぐに診てもらえるとは限りません。待ち時間は、この語で検索してくる人がいちばん想像していない部分かもしれません。
保護者の声(小学生男子2人の母。息子は2歳6か月ごろに吃音がわかった/個人ブログ note。受診先の病院名は原典に書かれていない)
そんな希望を抱いて、医療機関を受診することに決めました。
ただ、医療機関は総合病院だったので、予約が半年先までいっぱい。最終的に予約できたのが、息子が3歳になってからでした。
息子の話し方に違和感を持って保育園の先生に相談したところ、「吃音だと思います。まだ年齢も小さいですし、様子を見ながらこちらも対応していきますね。」という返事とともに、医療機関を受診してみるのもどうかという提案をもらった。母親は、その選択肢を教えてもらえたことが自分にとっては救いだった、と書いています。そこから受診を決めるまでは早かったのに、実際に予約が取れたのは半年後でした。待たされたのは、動き出すのが遅かったからではありません。支援する側の制約としても、長い待機の列は挙げられています。
出典: 【息子の吃音】医療機関の受診を決めた日(note)(台帳: V0254)
予約が取りにくいことは、専門外来の案内そのものにも書かれています。国立障害者リハビリテーションセンター病院の成人吃音相談外来のページには、受診希望の方が多く予約が取りにくくなっている、という断り書きがあります。外来担当表にも完全予約制と明記されています。
支援する側から見た制約も報告されています。オーストラリアで働く言語聴覚士147人に尋ねた全国調査では、根拠にもとづく支援を妨げるものとして、費用の負担しやすさ・長い待機の列・通うセッションの頻度が挙がりました。ただしこれは言語聴覚士自身の回答を集計したもので、待ち日数を測った値ではありません。オーストラリアの調査なので、日本で何か月待つのかの目安にもなりません。言えるのは「待つのは提供する側の制約でも起きる」というところまでです。
待っているあいだを空白にしないための考え方は、先ほどの国の機関の解説にあります。幼児の吃音については、専門でない相談・診療機関が説明と経過観察を担当し、必要を見極めて治療施設に紹介する形が推奨されています。紹介状を書いてもらったところで様子を見てもらう、というのは、その形に沿った待ち方です。
診察室では、実際に何をされるのか
「行ってみないと分からない」がいちばん怖い、という人は多いはずです。九州大学病院の診察室で何が行われるかは、取得できた公開ページには書かれていません。ここでは、初診の日の中身を明記している別の窓口の案内と、当事者の記録から、輪郭だけを描きます。
20代の当事者の声(発達性吃音。高校生のときに初めて受診した日の回想/個人ブログ note)
初めての病院受診は、
①主治医の診察
②言語聴覚士とのリハビリ
という流れであった。
①主治医の診察は、2時間程であったが、そのほとんどの時間は泣いていた。
過去のこと、受診に至った経緯、将来への不安…ともかく吃音について何か話そうとするだけで涙が止まらなかった。
保育園の頃から吃音があり、県外の高校に進んだ書き手が、部活の同級生に話し方をまねされた一件をきっかけに、吃音に向き合おうと決めた日からの記録です。病院を探し、週に一度部活を休む理由を先生と仲間に伝え、親と診察に行くことを決めるまでは早かった。ただ、その分だけ苦しかったとも書いています。初診の日は、主治医の診察と、言語聴覚士との初回の2本立てでした。初回に行われたのは、言える文字と言えない文字の確認と、ストレステストだったとあります。専門家の合意でも、評価で見る領域は話し方だけではないとされています。
出典: 【県外逃亡】吃音症で障害者手帳を取得することを決意するまでの記録④(15〜18歳)(note)(台帳: V0102)
初診の日に何をするかを明記している窓口の例として、国立障害者リハビリテーションセンター病院の成人吃音相談外来の案内があります。初診日には問診票の記入と、診察、吃音の検査を行い、後日それらの結果を見ながら言語訓練の方針を立てていく、と書かれています。問診票は事前に印刷して記入して持参できること、その場で書く場合は30分ほどかかるので早めに来てほしいことも案内されています。つまり初診の日は、訓練を始める日ではなく、聞き取りと検査の日として案内されているということです。
何を見るのかについては、専門家12人の記述をすり合わせてまとめた評価の指針があります。生涯にわたる吃音の評価に共通して含まれる中核の領域として6つが挙げられており、内訳は、吃音にまつわる背景の情報/ことばと気質の育ち(とくに小さい子どもの場合)/話のなめらかさと吃音の出方/本人が吃音にどう反応しているか/周りの人がどう反応しているか/吃音による生活への支障です。ただしこれは専門家の合意で、どの施設でも必ずこの6つを見るという意味ではありません。
診察の場で医師の側にできることも提言されています。吃音のある成人への聞き取りの研究は、吃音のある人はデリケートな話題や言いにくい話題を避けることがあると医師が意識し、思っていることを言い切るための十分な時間と間を与えるべきだ、と述べています。これは著者らの提言であって、そうすると結果がよくなることを測った結果ではありません。
通える範囲に大学病院の外来が無いときは、どこから始めるか
施設の一覧をここに作ることはしません。窓口の曜日・対象年齢・費用は公開ページに書かれていないことが多く、確かめずに並べると事実でないことを書いてしまうからです。代わりに、順路のほうを書きます。
幼児の吃音の相談が寄せられる先として挙げられているのは、保健センター、幼稚園・保育園・認定こども園、小児科、耳鼻咽喉科、ことばの教室など、多岐にわたります。ただし、そのほとんどには言語聴覚士がいないとも書かれています。だからこそ、そこで止まりではなく、必要を見極めて治療施設に紹介するという連携が要る、というのが解説の趣旨です。
大人の場合、18歳以上を対象にした専門外来もあります(高校生は小児の側で対応する、と案内されています)。前に見たとおり、その入り口が本人からの予約なのか、紹介状を持ってからなのかは施設ごとに違うので、行きたい施設のページを1つずつ確かめることになります。
まず地元でかかれるところに相談する、という順路には副産物もあります。紹介状を書いてもらう過程で、そこが経過を見てくれる場所にもなるからです。実際、ある診療所の報告では、他機関からの紹介や家族・知人の紹介による受診が年を追って増えていました。
次のようなときは、様子を見るだけで抱え込まず、相談を考えてみてください(あくまで目安で、当てはまらなくても相談して構いません)。
- 話すことを避け始めていて、生活や仕事・学校に支障が出ている
- 診断書や配慮の相談など、医療機関の記録が必要になりそうなことがある
- 自分の話しづらさが何なのかを、専門家に確かめておきたい
この3つは、相談を考えるきっかけとして一般的に挙げられるもので、特定の資料が「受診の目安」として定めているものではありません。なお、吃音そのものの基礎——繰り返し・引き伸ばし・出にくさという3種類の中核の症状や、幼児の1割近くに発症して4分の3程度は自然に治るとされること——は、この記事の範囲外なので触れるだけにとどめます。
受診の入り口でつまずきやすい3つのこと
落とし穴1 − 診療案内に名前が無い=やっていない、と読む
「吃音外来」という呼び名は、広報の文書や第三者の記事で使われていても、診療案内のページでは診療科と専門の枠の言葉で書かれていることがあります。九州大学病院の場合、外来担当医のご紹介のページに書かれている専門分野は「音声言語医学」で、担当医表に並ぶ専門の枠にも「吃音」を冠したものは見当たりません。一方で、病院からのお知らせには「吃音外来」という呼び名が出てきます。名前で確かめられないときは、電話で確かめるしかありません。担当医表にも、記載があっても変更になる場合があるので事前に電話等で確認してほしい、と書かれています。
落とし穴2 − まず大学病院に電話してしまう
大学病院の初診は、原則として医療機関からの紹介・予約制で、かかりつけ医から予約センターへ申し込む順路が案内されています。本人が電話をかけても、案内されるのは紹介状を先に用意する順路です。電話そのものが負担になる人にとっては、この順路のほうがむしろ通りやすい道でもあります——電話で受付の職員と話すことが強い抵抗の原因になる、という報告があります。順番を1つ前に戻して、まずかかりつけ医にかかるところから始めてください。
落とし穴3 − 別の施設の条件を、そのまま当てはめる
入り口の型は施設ごとに違います。本人が予約センターで専門外来の予約を取る型もあれば、医療機関からの予約と紹介状が要る型もあります。金額や曜日も施設ごと・時点ごとの記載です。ネットで見つけた1つの手順を「吃音外来はどこもこうだ」と読み替えず、行きたい施設のページと電話で、そのつど確かめるのが結局いちばん早い道になります。
よくある質問
九州大学病院で「吃音外来」はやっていますか?
断定はできません。2025年10月8日付の病院からのお知らせには、耳鼻咽喉・頭頸部外科の医師について、自身も吃音の当事者で九州大学病院など福岡県内2か所で全国的に珍しい「吃音外来」を開いている、と書かれています。一方、外来担当医のご紹介と外来担当医表には「吃音」を冠した枠が見当たらず、並ぶ専門の枠は6つです。担当医表には、記載があっても変更になる場合があるので受診前に電話等で確認するようにと書かれているので、最新の状況は公式ページと電話でご確認ください。
自分で電話して予約を取れますか?
九州大学病院の初診案内には、原則として医療機関からの紹介・予約制で、まずかかりつけ医を受診し、そのかかりつけ医から初診患者専用の予約センターへ初診の予約を行う、と書かれています。耳鼻咽喉・頭頸部外科のページにも「初診の方は医療機関からの予約、および紹介状が必要です」とあります。ただしこれは施設ごとの規則で、本人が予約センターで専門外来の予約を取る型の窓口もあります。
紹介状が無いとどうなりますか?
九州大学病院の初診案内の注意欄には、紹介状を持っていないと治療費とは別に定額負担として医科7,700円が必要になること、紹介状が無い場合は受診できない診療科があることが書かれています。あわせて、医科の再診の方でも1年以上の間をおいて受診する場合は初診の扱いになる、とも書かれています。金額は2026年8月30日に取得した時点の記載なので、必ず公式ページでご確認ください。
福岡教育大学でも吃音の相談ができますか?
医療機関の診療とは別のものとして考えてください。福岡教育大学 特別支援教育センターの教育相談は、障害のある子どもとその保護者または関係者に対して相談や指導等のサービスを提供するもので、大学の教育・研究施設としての趣旨・目的にそって行うものだと明記されています。このページに「吃音」という語は出てこないので、吃音の相談窓口として案内されているわけではありません。診断や医療的な対応を求める場合は、医療機関のほうになります。
通える範囲に大学病院の吃音外来が無いときは、どうすればいいですか?
まず地元でかかれる医療機関に相談するところから始まります。専門家がすぐには増やせない現状では、一般の相談・診療機関が説明と経過観察を担当し、必要を見極めて治療施設に紹介する連携が必要だとされています(幼児の吃音についての記述です)。実際、ある診療所の報告では紹介による受診が年を追って増え、市外・県外からの来院も増えていました。専門外来は完全予約制で予約が取りにくいところもあるので、早めに問い合わせておくほうが安全です。
まとめ
- 九州大学病院の耳鼻咽喉・頭頸部外科の案内には「初診の方は医療機関からの予約、および紹介状が必要です」とあり、本人が電話で初診を予約する経路は案内されていない。
- 順路は「かかりつけ医を受診 → かかりつけ医が予約センターへ申し込む → 受診予約票と紹介状を持って当日に初診受付」。紹介状が無いと定額負担 医科7,700円が要り、受診できない診療科もある。
- 診療案内に「吃音」を冠した枠は見当たらず、その呼び名が公式に出てくるのは2025年10月8日付の病院からのお知らせのほう。名前が無いことは診療が無いことと同じではない。
- 待つのは珍しいことではない。専門外来の案内自体が予約の取りにくさを断っており、支援する側の制約としても長い待機の列が挙げられている。
- 初診の日は、聞き取りと検査の日として案内されていることが多い。評価で見る中核の領域は6つ挙げられており、話し方だけではない。曜日・費用・体制は変わるので、受診前に必ず公式ページと電話で確認を。
